鳩小屋

落書き帳

政府からのお小遣い:為替介入連撃

金曜日の深夜、別目的でアラートを付けていたドル円の通知が鳴り響き、急激な下落を察知しました。
チャートの形から明らかな為替介入と判断でき、即座にFX口座で臨戦態勢に入りました。

ドル円は日米金利差によって強烈な上昇圧力にさらされているため、半端な介入ではびくともしないことは周知でした。実際、一度目の介入では外貨準備の残弾180兆円のうち3兆円を投入して、たった数分の円高しか実現できませんでした。このように、素人目で見ても介入規模の底は知れていましたから、下落が落ち着いた段階で資金を投入しました。
当日は、元値までは戻らなかったものの、ある程度反発した状態で終値を迎えたようでした。
チャートを見返すと、急直下でないことから、段階的な資金投入があったか、深夜のトレード量が多く買い圧力の抵抗があったのかもしれません。
いずれにせよ、予想通りに下げ止まり、即座に反発しました。

どうやら今日の朝にも為替介入があったらしく、仕込んでいた146円買→149円売の指値注文も綺麗に決済されていました。

昼休みにスマホ覗いたときは驚きましたが、1日で27マソ。ご馳走様でした。
朝の介入は市場の取引量が少なかったこともあり、きれいな急降下チャートですね。

www.bloomberg.co.jp

ふたを開けてみると、金曜日の介入には5兆円も投入されたようです。いままでの介入を合わせると軽く10兆以上使ってますね。
10兆も使ってこのザマかというのが正直な気持ちですが、日本の金融政策は八方塞がりなので仕方ないのかもしれません。
より大規模な介入も理論上は可能ですが、過度に市場を混乱させるような行為は国際的な批判の的にもなりかねないため、今後も焼石に水のような戦略のない施策を繰り返すと思われます。

ちなみに、円安の展望ですが、私は出口が見えてきていると考えています。
根拠は、円安の主要因である日米金利差の拡大が来年春ごろに打止めとなることです。
今年度は米国の政策金利がうなぎ上りに上昇したため、円安にも歯止めがかからない状態でしたが、米国の政策金利や長期債金利がピークアウトすれば円安ペースも鈍化ないしは円高に反転が期待できます。

www.wsj.com

加えて、このまま米国経済が後退すれば、円高をより後押しする事象も発生します。
ヘッジファンドは利子の低い円(日銀の低金利政策による)を借りて資金を調達し、より利回りの高い海外証券や海外債券での取引を行っています。
上記は円を売ってドルを買うような流れになるため、円安を加速させる要因にもなっていました。
ただ、こちらも近いうちに訪れるとされる米経済の後退期になると、ファンドは資産を引き上げて円を返すという逆の行動にでるため、円高を加速させます。

このように、米国政策や米金融への他力本願感は否めませんが、中期的には希望が持てるような状態となってきています。
希望的予測ですがこれらを後押しするような経済指標が発表されれば、このような流れは思いのほか早くやってくるかもしれません。
そのため、噴火している火山に急いで水をかけるような為替介入にそこまで固執しなくてもよいのではと思います。

まぁ、一個人にできることは資産運用か節約ぐらいですので、あとは何もわからずに貧乏になるか、状況を理解したうえで貧乏になるかの違いですね。
普段は丁半賭博に近いためまったくやらないFXですが、今回のように極端な勝算があればやらない手はないので、資産運用で確認している為替レートの片手間で為替介入には注視していきます。

以上、政府からの特別手当編でした。