鳩小屋

落書き帳

検体番号079 ~モルモットへの道~

ヒャッハー 治験のお時間だー

背景

リモートワーク中心のためコロナワクチンは様子見をしていましたが、出社する気運も少しずつあらわれ、コロナワクチンの接種も視野に入ってきました。
ただ、評判の副反応から打ちたくないという気持ちが強く悩んでいました。

そこでたどり着いたのがワクチン治験。

今ならなんとワクチンを打つだけでお金がもらえる!

と言えば聞こえはいいですが実際は人体実験です。モルモットです。
気になると思うので先に金額を出すと、来院ごとに15000円*10回みたいな感じです。その対価として自身の体を実験体として差し出すわけです。

「治験」は「薬の候補」を健康な成人や患者に使用して、効果や安全性、治療法(適正な投与量や投与方法)などを確認する目的で行われる「臨床試験」を指します。
つまり、薬局で処方される薬と異なり、安全性が未確認で厚労省の承認も得られていない薬を投与することになります。
本来、治験参加はリスキーな行為ですがコロナワクチンに限っては状況が異なりました。
いずれのワクチンも副反応上等と言わんばかりに発熱や倦怠感が報告され、現在も安全性が疑われる代物です。
なので、承認ワクチンも治験ワクチンも安全性大差ないのでは?→どうせ打つなら金をくれ。という結論に私はいたりました。

治験内容

応募した治験は、明治グループや塩野義製薬傘下のkmバイオロジクスが開発を進めるKD414ワクチンの第III相臨床試験でした。
治験は第I相から第III相まであり、第I相は人に初投与、第III相は後詰として多人数で試験という感じです。
実施の順序から言えば第III相が比較的安全ですが、厚労省のお墨付きが一切ない点は同じです。


https://ciru.dept.showa.gunma-u.ac.jp/general/cr-steps/

第I相治験の前は動物実験非臨床試験になります。
マウスから猿までいろんな動物を使って毒性検査や致死量などを調べるようですが非臨床試験との大きな違いは最後は全部殺処分になることです。
創薬おじさんだったパッパによると「ネズミちゃん達は袋に詰めてドライアイスいれたら体温で気化して窒息するからラクチン」と仰せでした。
ぐう畜。

さて、このKD414ワクチンですが、インフルエンザワクチンと同方式の不活化ワクチンになります。
前評判で副作用の発生確率が圧倒的に低く、プロトタイプワクチンとしても承認も目指しているため、新しい変異株への継続対応も期待でき、個人的には有望視しています。
結局、最新鋭ワクチンが打てる、お金がもらえる、ほんの少し社会貢献と意気込んで応募しました。

具体的な試験内容は、被験者を2グループに分け、kmバイオロジクスとアストラゼネカのワクチンを投与して効果を比較する対照検証試験でした。
来院前はプラセボ群との比較試験かと思っていたのですがまさかのワクチンガチャです。
しかも、どちらのワクチンを打ったかは数か月後まで分からないというおまけつきです。

一日目は適正試験として抗体検査や抗原検査のために唾液採取や採血があり、コロナ感染以外にもHIVや妊娠検査が行われました。
印象的だったのは採血担当者の方が注射失敗などあり得ないと言わんばかりの熟練者オーラでした。(近衛師団のような安心感)
注射の痛みもほとんどなく機材も進化しているなーと思いました。(小並感)
待ち時間もwifi付きでスマホポチポチし放題なのでずっとソシャゲで遊んでました。

私は一日目試験を無事パスしたので二日目のワクチン接種に参加しました。(今まで感染してなかったということはやはり引籠りが最強の感染対策)
投与直後は何事もなくkmバイオを引いたかと思ったのですが、帰宅後に微熱が出始め、夜にはご覧のとおり。

心拍数が45度ぐらいの風呂に入っているかのような状態になり、しんどい状態が続きました。
次の朝も38度越えだったため速攻魔法「傷病休暇」を発動し、布団に転がっていました。
データをとるためできる限り市販薬を飲まないようにという指示もあったものの、3日も付き合えないので一類医薬品のロキソニンで解熱しました。
症状を見るにどうやらアストラゼネカを引いてしまった説が濃厚ですが想定範囲内です。
タダでも打ちたくないという気持ちは今も変わりませんが、ちゃんと対価をもらっているので頑張ります。

以上、治験参加記録でした。
気になっているお薬がある方もぜひ参加されてみては?(ゲス顔)